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  • 執筆者の写真suzunonehari

症例報告 乳腺炎に対する鍼灸治療

患者

20代女性


主訴

左胸の乳腺炎と、背中のこり。

乳腺炎に伴う微熱もある。


いつもは肩や背中のコリの鍼灸治療を行なっているが、予約前日に乳腺炎になってしまったとのこと。


お身体の状態、見立て

上実下虚、と言って上半身が詰まっている状態だった。

特に頭はどこを触っても痛がる。

反対に足は虚していて冷えが強い。


上半身の気や血を下に下ろすような治療を行う。

治療内容

左胸は触るのも痛いとのことなので左胸にお灸を行う。

すると、腫れが少し治り触れるようになったので、鍼を数本刺す。


頭を触って詰まりが多く感じるところに数本刺す。


足の冷えが強いので、足首にある三陰交にお灸をする。


上記の治療で大分胸の張りは減り、うつ伏せができるようになったのでうつ伏せに。


左の肩甲骨にある天宗(乳腺炎によく効く)に鍼。

足の裏にある湧泉にお灸。


また背中や腰、肩周りの詰まっているところに鍼を行う。


治療結果

翌日にLINEをいただく。

「胸の痛み、張りはほとんどなくなり、熱も平熱に下がり、身体も普段より楽になった」とのこと。

感想

不通則痛という考え方が東洋医学にはあります。

通じなければ即ち痛む。

乳腺炎も同じことで、通じてないから痛む。

よって通じるようにすることが治療になる。


病名から治療部位を選択して行う治療をすることももちろん大切ですが、

東洋医学の根本的な治療原則もシンプルに大切だなと思った治療となりました。

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